『美味しんぼ』第90話「二代目の腕」の感想
1991年6月4日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第90話「二代目の腕」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第104話)
あらすじ
天ぷら銀屋、先代の呪縛
岡星精一が東西新聞社を訪ねます。COFFEE喫茶エレガンスで話を聞くに、昔からの友人・川津則夫が先代の父から引き継いだ天ぷら銀屋に色々と問題があるそう。
店に行ってみると、客足は遠退いており、他に来ていたのは大原社主と河西安一の2人だけ。腕は先代の迫るものがあるはずなのに、河西も「あちこちがどことなく足りない」といいます。
- 川津則夫
天ぷら屋 銀屋の主人。先代の父から店を引き継いだ二代目。
- 河西安一
劇作家。岡星精一とは昔からの友人。
自家製ぬか漬け
山岡は打開策として、自家製の糠床から作るぬか漬けを川津に作らせます。
厳選した米糠から作られたぬか漬けは格別で、天ぷらの美味しさを一層引き立て、河西に「このまま精進を続ければ先代を超える名人になれる」と言わしめます。
登場した料理、食材
ぬか漬け
山岡曰く、収穫量は世界の3%なのに、稲作用農薬使用金額は55%。米糠には農薬残留が多く、たとえ漬ける野菜が無農薬でも意味がない。
- 緑健農法で栽培した米の糠を煎り、天然塩を溶かした熱湯を冷ましてから加える
- 乳酸発酵を促進させるため、ビール、ヨーグルト、食パンの切れ端などを入れる
- 更に風味や旨味を足すため、鷹の爪、昆布、生姜、ナスの色味を良くする鉄釘を入れる
- 夏場は虫除けや風味付けに洋がらし粉を入れる
- これを3週間ほど冷暗所で保管する
感じたこと
谷村部長が珍しく薄情
- 行く前: 私も代が替わったと聞いて銀屋から足が遠くなった1人なんですが
- 行った後: 我々も昔の客が戻るよう、宣伝しましょう
代替わりしたと聞いただけで行かなくなっておきながらよくもまぁ・・・
トミーのリアクションに違和感
会社に糠床を持ってきた時に、トミーは鼻を摘んでいかにも臭そうな反応をしています。私もMY糠床を持っていますが、正常に熟成した糠床って全然臭くないんですよね。
ぬか漬けで有益とされているのは乳酸菌は通性嫌気性菌で、糠床を毎日しっかりかき混ぜていれば腐敗臭と雑菌は防げます。トミーの反応からすると、まるで偏性好気性菌が繁殖してしまい、表面を削り取らなければならないような状態に映りました。
ちなみに、第75話「おせちと花嫁」では余談としてタンニン鉄とぬか漬けに触れました。
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