『美味しんぼ』第54話「ボクサーの苦しみ」の感想

2021年7月1日

1990年5月8日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第54話「ボクサーの苦しみ」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第67話)

あらすじ

荒川精作の結婚相談

後楽園ホールで世界フェザー級チャンピオンのS・ルイス VS 挑戦者の勝村選手の試合がありました。
勝村が勝てば田畑に結婚を申し込もうとしていたカメラマンの荒川精作でしたが、勝村はチャンピオンの左アッパーをもらって敗北します。
目論見が外れたことを山岡らに相談すると、栗田は「今度ライト級の世界選手権に挑む沢矢選手ならどうか」と持ちかけます。

51話の欠番と荒川精作の登場

荒川精作

田畑と交際する写真家。使用カメラはMikon。(Nikonと書いてあるシーンもあるけど作画ミスかな?)

本来、アニメでの荒川精作の初登場はTVシリーズ第51話「レモンと健康」の回で、この回で荒川は田畑と出会っている。しかし現代版ではお蔵入りで欠番のため、いつの間にか田畑と交際していることになっている。

沢矢の食事制限

曙拳闘倶楽部で視察後、ステーキハウス「塔」で食事をするなかで、食いしん坊の沢矢は食事制限の苦悩を打ち明けます。22歳かそこらの沢矢の肉体はまだ成長中で、成長しているにも関わらず体重を減量、維持しなければいけないため、食事制限がより一層過酷になっていました。

いつもならさくっと解決策を提案する山岡でさえ思わず「一体どうしたらいいんだ」と漏らします。

maquereauの特別料理

フランス語:MAQUEREAU(マクロー、鯖)で小泉局長らと食べたのはポロネギ。豊かなほど上品だが、ネギの持つ力強さを失っておらず、バターなどの脂肪分も使わない。これにヒントを得た山岡は斎藤シェフに相談をもちかけます。
用意したのは西洋野菜のフルコース。

荒川のプロポーズ

食事制限を克服した沢矢は見事に勝ち、それを見届けた荒川は田畑にプロポーズします。

登場した料理、食材

岡星で供された料理

炊き合わせ

麩とエビと湯葉の炊き合わせ。

あちゃら和え

きゅうり、にんじん、ウド(独活)、あわび、赤貝の酢の物を和えたもの。

MAQUEREAUで供された野菜のフルコース料理

アンディーブ(チコリー)の香草ソース

爽やかでほろ苦い。

セロリのジュリエンヌ

油を使わず、酢だけで調味したドレッシングを使用。ジュリエンヌは千切りのこと。

ニンジンとアルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)のサラダ

ライムを絞って食べる。

プチトマトのプロヴァンス風

イタリア・スペイン料理に近いフランス南部の地方料理。

ズッキーニのグリル エストラゴン風味

ズッキーニ、ブロッコリー、えのき茸(?)、いんげん豆かアスパラガスっぽいのも入ってる。エストラゴンは甘い香りを持つ多年草で、サラダ・ソース・野鳥料理の臭み消し等に用いられる。

そら豆、絹さやの赤ピーマンソース

大根のコンソメ煮

かいわれ大根のフレッシュトマトソース

グリーンアスパラのレモン添え

山岡「このレモンは国産のだから安心だよ」。

奇しくも、TVシリーズ第51話「レモンと健康」でアメリカ産レモンの防カビ剤OPP, TBZを問題視していた話と繋がる。

ポロネギのブイヨン煮

日本のネギより色が薄くて太い。小泉局長と食べた料理。

タルタルステーキ

赤身の牛肉を用い、油を使わずに調理したもの。約60 g

感じたこと

今回も声優がアツイ

トレーナー

掛川裕彦。忍たま乱太郎の戸部先生。

会長

飯塚昭三。忍たま乱太郎の稗田八方斎。

斎藤シェフ

北村弘一。忍たま乱太郎の木耳持兼。

器がどれも美しい

第40話「究極の作法」の回では日本の食器がいかに良いかという話の引き合いにフランス料理の皿がディスられていましたが、マクローで斎藤シェフが出す料理の皿はどれも繊細で綺麗でした。

岡星かわいそすぎた

岡星だって色々工夫を凝らした料理を提案したのに、蓋を開けてみたら「外国の選手を倒すのには、西洋野菜を食べたほうがいいだろうと思って」という士郎のギャグか縁起担ぎか分からないような話で却下されたのか・・・と想うと不憫でなりません。