『美味しんぼ』第82話「江戸の味」の感想

1991年3月5日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第82話「江戸の味」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第96話)

あらすじ

富井副部長、左遷の危機

地下鉄でネズミを見てひっくり返り、定期を落として改札で「スられた」と騒いだ富井副部長は氷山人事局長(ひやま)に目をつけられます。

更に、呼び出されたCAFE Elegantで山岡の変顔に失笑して氷山の顔にコーヒーを吹き出してしまい、干されることは必至。

氷山の説得、ねぎまの殿様

師匠・快楽亭八笑が第七回寄席名人会に出ることを宣伝にきた快楽亭ブラックが前座でねぎまの殿様をやるというのを聞き、山岡は氷山局長の説得方法を思いつき、大原社主に協力を仰ぎます。

ねぎまの殿様

殿様が下町でネギとマグロから作る町人の食べ物「ねぎま鍋」を食べる噺。

江戸情緒を味わう会

手配役である東西新聞社員の粗相のないよう、目付け役として氷山局長は同行させられます。

会には政財界のお偉方がずらり。

  • 角丸副総理をはじめ、民自党幹部数人
  • 五菱銀行の頭取
  • 丸印工業の会長

供された料理は「ねぎま鍋」。

山岡が作り方を披露した後、「参加者に食べ方を伝授するように」と大原社主が氷山局長に命じますが、氷山はねぎまの殿様よろしく、喉にネギを当てて悶絶。

しかし同じタイミング食べて悶絶した富井は更に目立ち、氷山の失態を救う形になり、氷山は富井に感謝します。

登場した料理、食材

江戸情緒を味わう会で供された料理

ねぎま鍋

マグロは刺し身の落ちなど安いところで結構。味付けは醤油、酒、生姜の絞り汁などを好みで加える。

そしてネギが主役。直径2 cmから2.5 cmの深谷ねぎの白から青へ色の変わる辺りの、身が厚くて滑りも上々のやつが一番乙。

これを高温でガーっと一気に煮立てて、ごくアツアツのところやっつけるってぇところが江戸の味。

田楽

串に刺した豆腐、こんにゃくなどに味噌を塗って焼いたもの。

江戸の串は一本。上方(京都、大阪)では股のある二本刺しで、次のような京唄がある。

二本差しても柔らかい祇園豆腐の二軒茶屋

べったら漬け

大根の麹漬け。東京を代表する名産品。

吉原 台の物風刺し身

遊郭を専門とする「台屋」と呼ばれる仕出し屋さんが吉原遊郭内で提供していた台の物と呼ばれる夜食料理の刺し身を再現したもの。

江戸風いなり寿司

見世物小屋の並ぶ歓楽街などで、小腹が空いたときに簡単・手軽に食べられるファストフードとして広まった江戸のいなり寿司を再現したもの。

感じたこと

氷山の声優

氷山の声優を担当しているのは中庸助さんです。

  • ドラえもん:野比のび助(のび太のパパ)
  • 21エモン:20エモン(21エモンのパパ)、4エモン

氷山は酷いけど、筋は通ってる

  • 相手の胸ぐらを掴む
  • 怒鳴る
  • 睨みつける

この辺はパワハラでアウトなんですけど、いい面もあります。

  • トミーが軽佻浮薄だと即座に見抜いて問題視する
  • 部下にも正直に非礼を詫びる
  • 相手が社主だろうが問題があれば咎める

でも最後のやりとりを見るに、氷山もまぁまぁ軽佻浮薄(けいちょうふはく、考えや行動が軽はずみで、浮ついている)なんですよね・・・。

トミーにあの機転は利かない

熱々のネギで悶絶するトミーは士郎のウィンクを見ると、全てを察して「これはデモンストレーション」だと言いますが、トミーはそこまで頭の回転が良いとは思えないんですよね・・・これが出来るならそもそも氷山局長に目をつけられていないわけで。

ねぎまの殿様

最後にねぎまの殿様を貼っておきます。