『美味しんぼ』第86話「贅沢な献立」の感想
1991年4月30日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第86話「贅沢な献立」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第100話)
あらすじ
足田の自暴自棄
夏子と北尾照一カップル、山岡栗田の4人がフレンチ・レストランLA CAROTTEで食事をしていると、北尾の高校同級生・足田保孝が来店。しかし、女をはべらせ、金使いも荒く、大旦那の金を持ってきた信子にも平手打ちをするなど、粗暴な態度は昔とはまるで別人。
自分の運命に復讐するため、有り金を使い切るのだと言い捨てて立ち去ります。
- 足田保孝
銀座の一等地に店を構える名門料亭足田の4代目若旦那。一人息子であちこちで修業も積んでいる。
- 信子
築地の鮮魚仲卸官一(かんいち)の娘。足田との付き合いが縁で信子も料理見習いとして足田に入り、そこで4代目若旦那の足田が惚れて婚約。大旦那も信子を気に入り、実の娘以上の仲。
足田は信子と婚約していたにもかかわらず他に女ができて、その女は地上げ屋として有名な羽振りの良い不動産会社の社長とできて足田のもとを去っていました。たとえ名店といえど、不動産業に比べれば料理人の給与は遠く及ばない、と足田は自暴自棄になっていました。
全財産を擲つ信子
北尾は足田を高級料亭河東(かわとう)に連れていき、最高の贅沢をさせます。
しかしそれは信子の父が貯めていた結婚資金でした。足田と結婚出来ないのなら持っていても仕方がないから、と。
改心した足田は信子にプロポーズします。
登場した料理、食材
ロマネ・コンティー1978年
士郎曰く、レストランなら1瓶30万円はくだらないという。
河東で供された料理
- 岩屋の真鯛の皮の握り
淡路島の岩屋で獲れた真鯛。1日に1枚か2枚揚がればいいと言われるほど珍しい最高の鯛を使用。
皮の脂身の1番旨いところだけを取り、パリッとした舌触りと香ばしさに焼いて握ったもの。- 本マグロのサイコロ炭火串焼き
和歌山沖で獲れた最高の本マグロ。築地市場でキョウハマ、オグロと競り合って信子の実家官一が仕入れたもの。
体重240 kg、25000円/ kgで、1本600万円。
最上級の大トロのみを切り取って塩のみで調味し、炭火焼きにした串焼き。表面は焦げ目がついて良い香りが立つ。しかし、中は生。生と言っても温かく、大トロの脂肪が柔らかくなって、舌触りは滑らかで甘みが膨らんでいる。
感じたこと
岩屋の魚は確かに旨い
岩屋自体では鯛を釣ったことはないものの、ハマチ、タチウオなんかは釣ったことがあるんですけど、特に美味しいと思ったのは冬場のサワラ、マイワシ、中アジですね。
ボートタイラバで鳴門海峡の鯛は釣ったことがあるし、岩屋でも鯛を釣ろうと思うと一文字とかよりもオフショアのほうがラクでしょうけど、垂水とか岩屋の鯛はきっと美味しいでしょうね。なんせ流れが凄いですから。
マグロを捨てるという茶番
鯛やマグロを捨てる、と口では言っても、実際には残りを上手に売りさばいて元を取ることは出来ます。その描写が無かったのも要因かもしれませんが、全財産を叩いたというシナリオとして少し物足りなさを感じるのは否めません。
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