『美味しんぼ』第88話「丼VSのり巻」の感想
1991年5月21日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第88話「丼VSのり巻」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第102話)
もくじ
あらすじ
アメリカ雑誌WORLD副編集長 アーサー・ブラウンからとの丼づくし
昼寝していても12時直前に目が覚めて出かける山岡。丁度1階の受付まで来ていた快楽亭ブラックが相談を持ちかけます。
新しい切り口で日本を紹介するにあたり変わったネタはないかと、アメリカから来た雑誌ワールドの副編集者アーサー・ブラウンから求められたとのこと。
山岡らと同行したブラウンは様々な丼料理を食べ、丼様式は日本文化を表す象徴的な食べ物だとして、日本文化丼論を書き上げて大成功。
- アーサー・ブラウン
雑誌WORLDの副編集者を務めるアメリカ人男性。
アンナ・マリーナとの海苔巻き尽くし
一方、日本文化は海苔巻き文化だとアンナ・マリーナは反論。
「海苔巻きは閉鎖的で日本の象徴とは言えない」というアーサー、「いやいや、海苔巻きの米粒のように押し合い圧し合っている」と一定の同調を示す栗田。それぞれを再度比較することになります。
- アンナ・マリーナ
フリーライターのイタリア人女性。
5年前、武術研究のために来日して以来修業を重ね、空手三段、柔道二段、剣道三段、薙刀四段。以降は各国の雑誌や新聞に寄稿する記者となる。
双方の主張
アーサー・ブラウンの主張
- ご飯の上に外国のものを乗せるだけで日本のものになるというのは、外国文化を取り入れる日本文化そのもの
- 海苔巻きは閉鎖的で日本の象徴とは言えない
- 塩っぱいは甘い(塩っぱさに関して、アンナのような観念は捨てた)
アンナ・マリーナの主張
- 丼のご飯は何かを乗せられるだけなのに対して、海苔巻きは積極的にご飯が何かを巻き取りにいく
- 消極的に外国文化を与えられるのではなく、積極的に外国文化を取り入れる日本文化の姿勢を表しているのは海苔巻き
- 海苔巻きでは塩っぱさと甘さが融合
究極の海苔巻きを食べて感動を覚えたブラウンは、日本文化海苔巻き論の寄稿をアンナに依頼します。
登場した料理、食材
鰻銀で供された料理
- うな丼
丼に盛ったご飯の上に鰻の蒲焼きを乗せたもの。
丼のほうがご飯厚く盛られていて温かく、うなぎも温かいまま食べれる。蒲焼のタレや風味が米を混ざり合い、うな重とは違う独特の美味しさがある。
天快亭で供された料理
- 海老天丼
そのまま天ぷらを食べる時より衣を厚くしたほうが旨い。タレに浸けた天ぷらをご飯に乗せ、食べる直前まで蓋をして蒸らす。
胡麻油とタレの甘辛さが見事に調和。衣を付けるから、中身の旨さや栄養分が逃げさずに済む。
岡星で供された料理
- 親子丼
一口大に切った鶏肉を酒、みりん、醤油で煮て、好みで長ネギや玉ねぎを加えてもいい。
鶏肉が煮えたらその上に溶き卵を流す。鶏肉は硬くならないようにサッと煮るのがコツ。あとは卵の頃合いを見てご飯の上に乗せ、最後に三つ葉を乗せる。三つ葉が無ければ親子丼を作るなと言いたいくらい。蓋をして、固めの卵が好きなら
寿司ともで供された料理
丼
- 鉄火丼
マグロの刺し身をそのまま乗せるところが多いが、漬け丼のほうが旨い。(漬け:マグロを2~3時間醤油に漬け込んだもの)
- びっくり鉄火
米、揉み海苔、マグロ、米、揉み海苔、マグロ、刻み海苔、の順番で2層に盛った鉄火丼。下ろしワサビを上に乗せる。上層を食べると再び漬けマグロが現れることからこの名が付いた。
海苔巻き
山岡曰く、寿司の旨さは、硬すぎず緩すぎず丁度良い具合に形を作ることにある。それに対して手巻き寿司は、一口では食いきれないので、噛み切ると形は崩れ、後ろからはみ出し、噛み跡は見苦しい。海苔巻きは一口で食べてこそ海苔と米と具の旨さを同時に味わえる。
- 鉄火巻き
マグロの赤みを海苔巻きにしたもの。
- 太巻き
田麩には鯛の身を使用。厚焼き玉子には海老のすり身を加えてふっくらと焼き上げ、厚くて淡白で柔らかな甘さに仕上げる。椎茸に染み込んだ甘辛いツユの味が被さり、湯がいた三つ葉の苦味が全体の味を引き締める。
- 干瓢巻き
何時食べても食べ飽きない優しい味。
- 穴きゅう
穴子とキュウリを巻いたもの。
- 赤貝とキュウリの巻物
- 梅巻き
梅干しを裏漉して、煎りゴマを振りかけて巻いたもの。
- 沢庵巻き
甘みの乗った大根をじっくり干したものを使用。
- ワサビ巻き
ワサビのみを具材にしたもの。素材の味が露呈するため、海苔・すし飯・ワサビ全ての材料が最上物でなければ美味しくない、究極の海苔巻き。
感じたこと
アンナ・マリーナの声優
- さとうあい(旧芸名は佐藤 紀代子、佐藤 藍のようですが、本作では佐藤 愛)
- 「美味しんぼ」第88話(アンナ・マリーナ)
- 「美味しんぼ」(飯村夫人)
手巻き寿司のほうが美味しい
士郎は「手巻き寿司は良くない」って言っていますが、私は手巻き寿司の方が好きですね。
- 海苔巻きは解けないことを大前提に巻くので、巻き方がどうしても固くなる
- 海苔巻きはすし飯が多くなりがち。かと言って具材が多いと切った時にばらける
- そもそも太巻きになると一口で食べきれないし、途中で噛み切るとほぼ具材はばらける(散らばった時ほど趣がないものはない)
- 特に太巻きは口に入れた時に海苔が縦方向になるので、食感が悪い
- 一方、手巻き寿司は自分で巻くので、すし飯・具材・薬味の量を自在に調整できる
- 巻いた直後に食べれるので、海苔のパリパリ感をしっかりと味わえる
- 手巻き寿司のデメリットと言えば、イカみたいに噛み切りにくい食材の扱いが難しいこととかでしょうか?
皆さんはどっち派ですか?
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