『美味しんぼ』第101話「スパイスの秘密」の感想

2022年11月22日

1991年9月17日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第101話「スパイスの秘密」をアマゾンプライムビデオで観ました。（美味しんぼTVシリーズ第115話）

あらすじ

記憶喪失の男

厨房服を来て欄干に座ったまま虚ろな顔をした男が中松警部のいる銀座中央警察署に保護されます。相談を受けた山岡は社会面で情報提供を募るよう部長に掛け合い、すぐに妻を名乗る女性・溝木圭子が現れ、夫の名前は溝木豊だといいます。

彼を心配はしているものの、記憶が戻らない方がいいとも言い出す彼女に栗田はぎょっとします。

記憶回復を恐れる溝木圭子のイキサツ

5年前、圭子がウェイトレスとして働き始めたレストランのクックが溝木豊で、2人は半年の交際を経て結婚し、コツコツ貯金して去年やっとカレー専門店ホットを開業。

しかし圭子は過去にヤクザと関わりのあった女性。

圭子が銭湯帰りに居酒屋ぽんの前を通りかかると、長年圭子を探し回っていた元交際相手のヤクザに運悪く見つかり、自宅に居座られる。

店から戻ってきた豊とヤクザは揉み合って階段から転げ落ち、朦朧としたままヤクザを追いかけた豊は気がつけば記憶を喪失となっていた。圭子は後ろめたい過去を隠していたことに加え、それを知られてしまったことを嘆いていた。

記憶の回復

しかし店の前に立っても、頑張ってきたカレー作りについてさえ何も思い出せない豊の姿を見た圭子は記憶の回復を強く願い始めます。

豊は山岡に促されてカレーを作りだします。持っていたメモを手掛かりに調合したスパイスのカレーを食べると記憶を取り戻すも、圭子の昔の男に関する一部始終は思い出せませんでした。

豊の狂言

一件落着し、もつ焼き屋台で飲む一行。

山岡と中松は、記憶の欠如が豊の狂言だったことを最初から見抜いていました。

中松は事前に手を打ち、例の男は新橋の病院に入院していたものの、”不思議なことに”入院中にもう一方の肩の骨も折れてしまい、このままでは身体中の骨が折れてしまうと言って這々の体で大阪に逃げ帰っていました。

圭子の過去なんかどうでも良いと言う豊は、圭子の前では咄嗟に嘘をついていたことを詫び、中松に見た目は華奢で優男だが、芯は豪気そのもの、本物の男だぜと言わしめます。

登場した料理、食材

カレー専門店ホットのカレー

総合計は129 g。

表に見当たらないスパイス

• ココア5 g
• 陳皮（ちんぴ）5 g

一般的なカレーの主要なスパイスはターメリック、コリアンダー、クミンの3つ。

なのでコ－３５はコリアンダーでほぼ確定。士郎は口頭でココアも陳皮も言っていますが、表には見当たらないんですよね。

成分表の数値がシーンによって違う

• 冒頭のシーン：ナ－２
• 実際に作るシーン：ナ－３

カレー作りの工程

• スープストック（soup stock, 肉や野菜を煮込んだ出汁）を作る
• ルウの材料のたまねぎを炒める
• たまねぎをギー（Ghee、牛乳の水分・糖分・タンパク質を取り除いた油分）で炒める
• カレー粉を調合する
• カレー粉にストックを注いでルウを作る

感じたこと

溝木圭子役の一龍斎貞友（鈴木 みえ）がいい味出してる

• 北斗の拳（バット）
• ドラえもん（ドラリーニョ）
• 忍たま乱太郎（福富しんべヱ）
• 魔法使いサリー（花村よし子）
• ちびまる子ちゃん（お母さん〈さくらすみれ〉）
• クレヨンしんちゃん（佐藤マサオ）
• 少年アシベ（阿南スガオ）
• NHKあさイチの「ぶたまん」、「あんまんちゃん」、「とりっぷさん」

一龍斎貞友さんは美味しんぼに2回出演されていて、第57話「玄米VS白米」の金沢役（メガネ掛けてるほう）としても出演されています。

なかなか実現できない豊の言葉

圭子の過去を咎めず、人間大事なのは、現在と未来だと思いますという言葉をナチュラルに言えるなんて、素晴らしい人間性ですね。

コーヒーを飲みながらカレーを食べると美味しい

カレーに隠し味としてインスタントコーヒーを入れると美味しいという話はよく聞きますよね。作中ではココアを5 g入れていました。

私はこだわりのドリップコーヒーを入れているんですが、それだけじゃなくてカレーを食べる時の飲み物もブラックコーヒーです。でもそうやって食べてる人ってあんまり見かけないんですよね。カレー屋さんでも出て来ない。食後にチャイを飲むのとはまた違って、すごく美味しい組み合わせなのに！

ゆで卵にコーヒーも最高に美味しいし、カレーにコーヒーも美味しい。特に、コクと甘みと苦味が強めで、酸味が控えめのフレンチロースト系の銘柄の相性が良いです。まだの人はお試しあれ。