『美味しんぼ』第120話「究極の披露宴(前編)」の感想
1992年3月10日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第120話「究極の披露宴(前編)」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第135話)
もくじ
あらすじ
究極の披露宴、至高の披露宴
お菓子をテーマにした究極VS至高の反響が大きく、次の一手を打ちたいという週刊タイム編集長の三河元良が東西新聞社を訪ねて谷村部長に次のテーマを催促をしていると、横では田畑絹江・荒川精作の披露宴の料理について山岡達が打ち合わせをしていました。三河は究極の披露宴、至高の披露宴を思いつきます。
山岡と栗田は田畑と荒川に事情を説明。最初は明るさまに嫌がる2人でしたが、披露宴の費用を東西新聞社が全額負担すると知るや否や態度を急変させて快諾します。
水ぶくれの魂
荒川のカメラマンとしての恩師は大御所・木曽友二。
- 木曽友二
荒川の師匠。荒川にとって父親代わりのような存在。人の心を打つ写真を撮れるとして、山岡の評価では日本の写真界の宝であり、天才。
山岡ら、荒川らは岡星で木曽に結婚報告に加えて披露宴出席を請いますが、近年の披露宴に愚劣さを覚えている木曽は激怒。魂が水膨れでは良い写真が撮れんぞと言い捨てて立ち去ってしまいます。
披露宴の断念
- 幸せを彩る華麗な旅立ち
- ゴンドラに乗って新郎・新婦が・・・
- 湖に二人の愛を浮かべて・・・
平凡な市民が主役になれる唯一のとき。こんな愚劣なことをしなければ思い出も作れない人生って一体何なのか、と山岡も木曽の言う水膨れの魂という言葉に同意します。
美の探究
栗田は資料室で『美の探究』(海原雄山 著、木曽友二 撮影)を見つけ出します。
木曽が懇意にしている海原雄山から説得させることができれば木曽も出席するに違いないと考え、1人で美食倶楽部を訪ねた栗田。しかし、海原雄山は福茶を出し、福茶のように縁起が良く、且つ結婚披露宴に相応しい旨い飲み物を考案せよと課題を出します。
考え抜いた栗田は、結婚式が春に行われることを思い出し、サクランボ酒をベースにした八重桜と肉桂の粉を添えた飲み物を考案し、海原雄山の説得に成功します。
登場した料理、食材
福茶
美食倶楽部を訪ねた栗田に海原雄山が出した茶。
正月や節分など、目出度い事があった時に飲む茶。
黒豆、昆布、梅干し、山椒などを入れて飲む。中に入れるものは縁起物だが、海原雄山の場合はどうせなら旨い方が良いと考え、黒豆と昆布のみを使用。昆布は火で炙り、黒豆は煎って使う。
栗田の作った、縁起が良いと同時に旨い飲み物
サクランボ酒を水で割って桜の花を入れたもの。
表面に浮かんでいるのは肉桂の粉(シナモンパウダー)。中に漂っているのは塩漬けにしておいた八重桜を戻して塩出ししたもの。
塩漬けの桜の甘い香り、肉桂の粉の華やいだ香り、そしてサクランボの香り。
最高のサクランボに氷砂糖を加え、焼酎に漬け、サクランボの香りと旨さが焼酎の中に十分に染み出したところでサクランボを取り出し、そのまま最低10年は寝かさないとこのクセの無い深みのある味に練り上がらない。尤も、このサクランボ酒は海原雄山が10年前に漬け込んだサクランボ酒。
昔から結婚を祝う際には八重桜の塩漬けを使った桜湯を使う。肉桂の香りがうまい具合に桜の花とサクランボ酒の2つの香りを結びつけてくれる。色といい香りといい、全体にウキウキと心が浮き立つ楽しい飲み物。
感じたこと
150万円の小切手の意味って(笑)
- 荒川
ええ!?なんだって!?僕たちの披露宴が究極VS至高の対決の場になるんだって!?そ、そんなぁ・・・
- 田畑
迷惑な話だわ。私達にとって極めて私的な披露宴を会社の仕事に使われるなんて
- 山岡
まぁその分、会社が披露宴の費用を全額負担するって部長は言ってたけどね
- 田畑
あら荒川さん、そんな迷惑なんかじゃないわよね!?
- 荒川
うん、僕たちの披露宴をそんな形でしてもらえるなんて、一生の思い出になる!
-
栗田
- よ、よ、良かったですね。
田畑・荒川がめちゃくちゃ現金なのは素直で大変よろしい。でも、美術収集家の佐高と癖の強い松森の仲介をした150万円の小切手の回の意味って一体・・・・・。
クリコの図太さに脱帽
普通だったら10年物のサクランボ酒を使うことをためらうものです。肝が座っているというべきなのか、図太いというべきなのか。
でもこれ、原作だったら中川が「実は秘蔵のこういうのがあります」って教えて持ってきてくれてるんですよね。中川・・・グッジョブ。
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