『モダン・ラブ』1-7「僕らが見つけた家族のカタチ」の感想
『モダン・ラブ』のシーズン1第7話「僕らが見つけた家族のカタチ」を観ました。途中までネタバレ無し。
あらすじ
原題:Hers Was a World of One。
ニューヨークに暮らすトビンとアンディのゲイカップルは、養子を迎え入れるため妊娠中のホームレス女性カーラを斡旋されます。しかしカーラはとても自由気ままな性格でこの街でじっとしていられず、旅をしながら生活していて、2人との面接後に街を離れます。
カーラは出産予定日の8週間前になって再び現れますが、二人のアパートに住みつき、ホームレスのミックを連れ込みます。小型犬のキッパーの避妊治療のことでも既にイライラしていたトビンはカーラと衝突します。
原作
- DJ’s Homeless Mommy
このエピソードの、ニューヨーク・タイムズに掲載された原作エッセイ(英文)
原作との違い
原作では、彼女は19歳のホームレスで既に妊娠7ヶ月。彼女が飼っていたのはジャーマンシェパードで名前はウィッシュです。これは、小柄な彼女が自分を守ってもらうため。
また、子供が誕生した後は実母と会わせていない、或いは会っているか分からないような描写になっていましたが、実際には母子は何度も会っています。
感想
作中では主にLGBTQが養子をもらう難しさと個性の強すぎる母とのやりとりが描写されていて、上手くいっているアンディとトビンの関係や、子供とのやりとりについての描写が少なかったのでそれらについて感想を書くのは難しく、正直「良かったね」としか言いようがない。
一方で原作には、他のエピソードには無い圧倒的に深刻な重さがあり、色々と考えさせられました。また、原作の大半がそういった重い内容なので、この映像と原作では随分と内容が違うと感じました。
原作の重い部分
原作では、公開型で実母との関わりを継続する彼らの本当の大変さが原作では読み取ることができました。掻い摘んで紹介します。
- 公開型の養子縁組はゲイカップルにはかなりハードルが高い。(が、彼らは幸運にもすぐに斡旋を受けることができた)
- 将来子供を連れ戻しに来る実母や、幼いうちに実母と会うことで生じる子供の混乱を考えて公開型養子縁組を後悔する。
- 子供が3歳の頃に実母と14ヶ月も連絡がつかなくなる。
- 実母の友人やボーイフレンドはオーバードーズ、アルコール中毒、低体温症で何人も亡くなっている。
- 子供はたまに会う実母が臭くても愛していて、「なぜ臭いのか」、「なぜ一緒に住まないのか」と質問してくるが、子供にホームレスの概念を説明をすることが難しい。
- 子供は「母親はお風呂も洗濯機もあるこの家に住むべき」と主張するようになる。
- 実母が刑務所内で他のホームレスと揉めて、その保釈や和解などで1600ドル(約20万円前後)を支払う。
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