『モダン・ラブ』1-6「パパみたいな人とデート?」の感想

2023年10月11日

『モダン・ラブ』のシーズン1第6話「パパみたいな人とデート?」を観ました。途中までネタバレ無し。

あらすじ

原題:So He Looked Like Dad. It Was Just Dinner, Right?

幼いころに父親を亡くした21歳のマデリン(マディ)と、2度目の離婚をしたばかりの55歳のピーターのお話。

マディはロボット工学シニアエンジニアのピーターに父親像を見出して魅せられ、2人は食事をすることに。父娘ほど離れた2人はデートを繰り返し、慕ってくれるマディに対してピーターは恋愛感情を抱きます。

原作

So He Looked Like Dad. It Was Just Dinner, Right?

このエピソードの、ニューヨーク・タイムズに掲載された原作エッセイ(英文)

原作者のAbby Sherはこんなひと。アビーのフルネイムはアビゲイル(Abigail)です。作中でマディを演じたジュリア・ガーナーですが、2人は顔の雰囲気とか髪型とか結構似てますね。

原作との違い

今回は原作と大きくかけ離れたというか、珍しく脚色の強い設定になっています。

作中では2人は食事のあともデートを繰り返していましたが、実際には2人で食後をした後、彼はその気でいて、でも彼女は帰りたくて、彼はその気持ちを受け止めて彼女を自宅に送り届けたところで完結しています。

感想

原作では彼女は終盤で割りと明確に拒否する姿勢を表していましたが、作中のマデリンはそうではありません。ピーターと同じ立場なら誰だって男女として交際していると認識するに違いありません。

もし作中のような出来事が実際に起こったのだとしたらちょっと引いてしまうと感じていたので、原作を読んでむしろホッとしました。いくらマデリンがピーターに父親像を見出していたとしても、です。

ただし、最後にマデリンが少女から大人へと覚醒したあとに「待って!」とピーターを呼び止めたところで終わったあとのことを想像すると、(こんな実話があってもいいのでは)、とも思えました。

あの後、大人になったマデリンはどうなった?ピーターの優しさや愛に気付き、恋愛対象としてピーターを受け入れていく?それとも、尊敬できる1人の人間として何かしらの関係を継続していく?そんなことを想像すると、(そんな実話も面白い)と思えたんです。最後の1分があるかないかでかなり中身の違う作品になると思います。(この続きは最終にちょこっと出てくるのでこれ以上は伏せておきます)

もうひとつ面白かったのはピーターの本音です。「歳を取ってたら泣いちゃいけないのか」、「いくつになってもつらいものはつらい」というセリフには納得しかありません。あんなフラれ方をしたのに、紳士的な態度で本音を曝け出せるピーターは私からすると相当良い男だと思うんですけど、なんで二度も離婚したんでしょうか。