『ラブ & ドラッグ』の感想(アン・ハサウェイ主演)

2018年12月27日

R15+指定の映画です。途中までネタバレなしで行きます。

私はアン・ハサウェイが大好きで、彼女が出ている映画はちょこちょこ見るようにしています。その慣習でこれを観ました。

ラブ & ドラッグ

ラブ & ドラッグ

(原題: Love and Other Drugs)
アン・ハサウェイとジェイク・ジレンホールが主演する2010年のアメリカのロマンティック・コメディ映画。

あらすじ

アン・ハサウェイ演じるマギーは若年性のパーキンソン病(ステージ1)を患っていて、ジェイク・ジレンホール演じるジェイミーはファイザーの凄腕営業マン。
2人の人間関係は肉体から始まって、さてどうなる?というストーリーです。

ネタバレを含まない感想

日本におけるパーキンソン病の有病率は10万人当たり100~150人(1000人に1~1.5人)。0.1~0.15%(中学校に1人いるかいないかくらいの確率)
これが高いか低いか微妙なところですけど、私の場合は親族にも患者がいましたし他人事ではありません。

見どころは何と言ってもアン・ハサウェイの美しさと演技

アン・ハサウェイ、なんて綺麗なんでしょう。もうこれを見るだけでも価値があるってもんですよ。

ハリウッドスターの多くは、みんな露出を嫌がるのでCGで色々ごまかしたり、代役を使ったりするじゃないですか。
でもこれは本物なんですよ。ジェイク・ジレンホールのムキムキな筋肉も見れます。

もうひとつの良さは、アン・ハサウェイの演技です。
彼女の「もういいんだ・・・」っていう遠くにある諦めと、それとは裏腹に目の前にある感情(本心)とのギャップ、色んなもどかしさが積もりに積もって突発的に吹き出す感情が本当に見事に表現されています。

長く感じる

作品の長さは1時間52分で、少し長めではありますけど、それ以上に長く感じました。

全体としてちょっと退屈っていうか。展開とか演出とかはとにかくベタで読め読めなので、ネタバレも何もないなって感じです。

見る価値がある

全体としてはベタだし、また見たいと思えるほどの名作かっていうと違うんですけど、見る価値はあります。

作中で製薬会社のやってることとかどこまで本当なのかは分かりませんけど。でも企業名とか薬名とかは実名だし、よほど事実と異なる描写ではないと思うんですよね。
やっぱりファイザーがスポンサーなのかな。

ネタバレを含んだ感想

響いた言葉、素敵だと思ったシーン

ここからはちょっとネタバレを含みますよ。(ネタバレと言っていいのかも分からないけど)

バスの帰りを待ってたジェイミー

アメリカでは薬が高額なため、マギーが老人たちと薬を買いにカナダまで行くシーン。マギーが帰ってくるまでジェイミーは待っていました。(54分頃)

ジェイミーがHeyと言ったあと、マギーは交際を受け入れます。

When you end it, I get to hate you, and act all cold, and tell embarrassing stuff to my friends.

いつか別れたら友達に悪口を言いまくる

このOKの仕方、良い意味で映画っぽいなーって思いました。

怒れる患者の会

この映画で一番こころを打たれたのは怒れる患者の会のシーンですね。患者がこの病気について、情動に委ねてただ悲観するのではなく、一歩引いて俯瞰して抽象的に観念を捉える機会を得るシーンです。
考えさせられると同時に、笑いも涙もあります。

経験したこともない苦痛を、当人ではない私が偉そうに言う資格はないかもしれませんが、どんな病気でも明日は我が身ですよ。家族がそうなって面倒を見る立場になるかもしれません。
作中に登場するいくつかのセリフは、病気になった時にどんな覚悟を持たなければならないか、あるいは健康的な日常でもどんな日々を送るべきかということ、時間や人生の大切さを気づかせてくれます。

But there are good things. You have to understand that you’re still yourself. You’re still there. Life goes on. And life is beautiful.

忘れないで  病気になってもあなたはあなたよ  あなたの人生は続いていく  生きることは素晴らしい 

Love and Other Drugs

でもその直後にこの台詞があります。

Find yourself healthy woman. I love my wife. I do.
But I wouldn’t do it over again.

今すぐ別れを告げて健康な女を探せ  妻を愛しているが二度とはゴメンだ

Love and Other Drugs

この順番だからこそ、決して綺麗事で済ませないずっしりと重みのある言葉だと感じます。

美しいアン・ハサウェイを拝める他の映画

Brokeback Mountain(Prime Video)

ブロークバック・マウンテン』(Brokeback Mountain)は、2005年のアメリカ映画。
この映画でもジェイク・ジレンホールとアン・ハサウェイが共演しています。

20年間にわたって惹かれ合う2人の男性の姿を描いた作品。原作はE・アニー・プルーの短編小説です。

Havoc(Prime Video)

Havoc』は、2005年のアメリカ、ドイツ合作映画。
2006年のDVD特別賞で、アン・ハサウェイが主演女優賞を獲得した映画です。