『美味しんぼ』第78話「真冬の珍味」の感想

1991年1月29日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第78話「真冬の珍味」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第91話)

あらすじ

クイズ・味で勝負

全日本テレビ番組の人気番組クイズ・味で勝負のスペシャルで新聞社対抗戦があり、栗田と山岡が部長から指名されて出場することになります。

山岡はその番組で出された台湾産の高級カラスミが三級品だと言ってブランド信仰を否定し、波紋を呼びます。

旬を過ぎたボラの卵巣

日本だと10月から11月が旬。台湾だと11月から12月までが旬。
一方、番組で出されたカラスミは12月を過ぎてから台湾北方沖で漁獲されたボラで、卵巣は皮が分厚く、味も落ちていました。これは川を遡上する鮭より、沖合で獲れた鮭のイクラのほうが皮が柔らかくて美味しいのと同じこと。

山岡は、このカラスミよりも安くて美味しいものを食べさせてみせると共演者に言います。

後日、料亭 で山岡が出したのはスルメイカの肝の塩辛で、濃厚で芳醇な味は共演者たちを驚かせます。

登場した料理、食材

スルメイカの肝臓の塩辛

士郎が神奈川県の長井港で水揚げしたスルメイカの肝臓から作った塩辛。

  1. 傷つけないようにスルメイカを捌いて肝を取り出す
  2. 肝に強めに塩を降る
  3. 立てかけたすだれの上で余分な水を切る
  4.    清潔な瓶に入れて塩で埋めて熟成させる

切ると中身がとろりとはみ出し、食べ頃のカマンベールチーズより少し柔らかい。

そういえば、カマンベールチーズと言えば『美味しんぼ』第63話「臭さの魅力」の余談で作り方の動画を紹介しました。興味のある方はこちらのページもどうぞ。↓↓↓

カラスミ

ボラの卵巣を塩漬けにして脱水し、更に塩抜きをしてから天日で干したもの。

10月から11月頃に長崎で獲れたボラは日本では最高級として珍重されるが、そのボラが台湾北方沖まで回遊して11月から12月に獲れたものは更に美味しいとされている。作中で登場したカラスミは12月を過ぎてから漁獲されたもので、旬を過ぎていた。

カラスミの作り方は別ページで紹介しています。

感じたこと

司会者は阿笠博士

司会者は阿笠博士役でお馴染みの緒方賢一さん。

  • 名探偵コナン(阿笠博士)
  • 忍者ハットリくん(獅子丸)
  • 中華一番!(ローウェン大師、ラコン)
  • 魔法陣グルグル(キタキタ親父)

クイズ・味で勝負

砂川康一

帝都新聞営業部長

丸羽則夫

スポーツ日報営業部長

尾寺為一

新亜経済新聞編集局長

クイズ・味で勝負の出場者
新聞社女性男性
新亜経済新聞福与尾寺
東西新聞栗田山岡
スポーツ日報斎藤丸羽
帝都新聞田中砂川
Q. 日本人だけではなく、ヨーロッパの人々もある魚の卵を天下の珍味として有り難がっていますが、それは何という食べ物で、何という魚の卵でしょう?

A. キャビア、チョウザメの卵

Q. お弁当のおかずによく入っているタラコは何の魚の卵?

A. スケトウダラ

海素麺と呼ばれるのは、何の卵でしょう?

A. アメフラシ
(海辺に住む人の中には好んで食べる人もいる)

Q. 長崎名産の唐墨(カラスミ)は何の卵でしょう?

A. ボラ
(南方へ回遊する中で卵巣が成熟するので、台湾北方で11月から12月頃に獲れるボラから作ったカラスミは最上級品とされる)

イカの肝を捌く時はステンレス包丁がオススメ

以前、自分で釣ったコウイカだったかアオリイカの肝を食べようとして鉄の包丁で刻んだことがあったんですけど、凄く鉄臭かったんです。
肝臓って血液を濾過するところなので、鉄と反応して臭いが移ったのかな?と推察しています。