『美味しんぼ』第115話「いわしの心」の感想

1992年2月4日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第115話「いわしの心」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第130話)

あらすじ

仁木会長の依頼

仁木会長が大原社主のもとを訪ねます。
赤坂と虎ノ門の間に建つ二都グループの本拠地となる50階建ての二都ツインタワービルは竣工間近。最上階には採算度外視で一般市民のための大レストランを設けて日本食文化に貢献したいという仁木会長。
仁木会長はこのレストランの企画・経営・運営の協力を東西新聞社に仰ぎます。

二都ツインタワービル視察

山岡と栗田が視察に向かうと、売出し中の小野さわ子を東京の新名所で撮影中の近城勇とばったり会い、撮影が退屈だった近城も同行することになり、一行は最上階へ。
サッカーも出来そうなくらい広いレストランのフロアを見て、山岡はやる気を出します。

山岡の引き抜き

仁木会長は山岡を料亭麻川に誘います。東西新聞社を辞めて二都グループへ来てくれれば、レストランの所有権の51%を譲ると提案。
しかしこれは仁木会長による婿取りの伏線でした。
2人で食事をした栗田と近城がBARへ寄ると、山岡は1人で飲んでいました。そこへ偶然やってきた、仁木輝子と片森。輝子の話から仁木会長の真意を知り胸騒ぎのする栗田は、山岡はまり子と結婚したほうが充実した人生を歩めるに違いと自分に言い聞かせます。

佐伝のイワシ

山岡は17時に新橋の割烹・佐伝に来てほしいと仁木会長を呼び出し、栗田、まり子、近城も同席。

料理は何故かイワシ尽くし。店名の佐伝はイワシの英名sardine(サーディン)の捩りであり、佐伝はイワシ専門店でした。

山岡は、佐伝とその店主の生き様と、自分を重ね合わせます。
見た目は見窄らしくても精神は気高く、一心、その味は真実であり、佐伝は周りから何と言われようと信念を貫き、僥倖や他力ではなく自分で築いた城。

自分で何かを達成しなければ意味がないという山岡の気持ちを汲んだ仁木会長はレストラン譲渡の話を取り下げますが、ますます山岡を欲しがります。

佐伝の帰り道、山岡の譲渡辞退を見て安堵した栗田は、奢りで山岡を飲みに誘います。

登場した料理、食材

佐伝で供されたイワシ料理

イワシの刺身

ワサビより生姜で食べたほうが良い。
皮がピカピカ光って新鮮で、脂が乗っており、生臭いどころかいい香り。

イワシの南蛮漬け

中骨は残して、軽く生干しにしたあと酢に漬ける。少量の砂糖と醤油、鷹の爪をざっくり切ったものを加えて、一昼夜 冷蔵庫で寝かせたもの。

身がシコシコして、良い歯触り。辛さと酸味がイワシの脂とよく調和する。

イワシの小判揚げ

頭と内臓を取った身を徹底的にすり潰し、長ネギのみじん切り、生姜の絞り汁、塩で味を調え、小判型にして油で揚げる。
香ばしく、骨まで全部すり潰してあるので栄養満点。油で揚げたのに油臭くなく、さっぱりした味。

イワシのユッケ

韓国料理の牛肉の刺し身であるユッケにヒントを得て作ったもの。

イワシのつみれ汁

さっぱりしていて口直しには持って来い。

イワシの蒲焼

ウナギとはまた違ってなかなかのもの。

感じたこと

イワシは今まで釣った魚の中でもかなり美味しい部類

スーパーで買うイワシは血抜きもされていないし、鮮度も落ちていて全然美味しくありませんけど、自分で釣ったイワシを血抜きしてその日に食べると本当に美味しい。

これまで海では、サワラ、太刀魚、オコゼ、キス、中アジ、アオリイカ、アマダイ、カワハギ、他にも色々と釣ってますが、1月から2月の真冬のマイワシはこの中でも1番と言っても過言ではないほどの美味しさです。

近城と栗田ゆう子の恋

二都ツインタワービルの前で撮影していたので、見学がてら知人の伝手で施工中のレストランを覗きにくるというのはまだ分からんでもないのですが、士郎にとってめっちゃ大事な話で佐伝にも近城がいるのはどういう理由?って最初は思ったんですが、第108話「辛し明太子」でも冒頭で男女4人のギクシャクした空気があったように、近城はクリコが士郎のことを好きなの知っていて、しかも近城はクリコのことが好きなんですよね。
そう考えると、撮影をすっぽかして施工現場を見に行ったのも本当はクリコが目当てだったと考えるのが自然。

今回、近城はちょっと奮発して高そうなレストランでクリコと食事して、そのあとBARにも誘っています。
BARで会った時点で士郎もそれを気にしていたのだとしたらどうでしょう?ジジ仁木に辞退を申し出ることを近城にも周知することで、まり子との関係をはっきりさせ、延いては近城にクリコを諦めさせるために敢えて同席させたのだとしたら、実は近城と士郎の間では凄い火花が飛び散っていたということになります。

それにしても、問題はクリコですよね。士郎とまり子との仲に懸念を抱いて不安になるのは仕方ないにしても、自棄になった風に近城と食事に行っておいて食事中は上の空。しかもBARで士郎に会った時、「ありゃりゃ~」と残念そうにしてる近城をよそに、率先して士郎の真横に座るんですから、なんか色々と近城に対して失礼ではありませんか。