草履と下駄と雪駄の違い
浴衣や着物を着る時、何を履けばいいのか悩むと思います。ここでは草履と下駄と雪駄の違いを説明します。
構造の違い
- 草履
元来は、畳表を重ねた台に鼻緒を付けた履物。重芯の枚数によって「四枚草履」や「五枚草履」などがあり、重ねる枚数が多いほど手間と材料がかかるので高級。ただし、枚数が多いほどフォーマルの格が上がるわけではない。重ねるほど高級になる=フォーマルの格が上がると勘違いされがち。
近代以降ではコルク芯やウレタンの台に、革・布などを張り、鼻緒を付けた「革草履」が一般普及している。
- 雪駄
男性用の草履の一種。近代以降では主に、天に畳表を張り、底に牛革を張り、かかとに尻金(ベタガネ)を取り付けたもの。
発祥の由来には諸説ある。
下駄や草履では雪道を歩きにくいことから、千利休や丿貫(へちかん)が草履の底に動物の革を張ったのが始まり。
草や竹を編んだ敷物を指す「席」と履物の「駄」を合わせて昔は席駄と呼ばれていたが、それが雪駄へと変化した。
- 下駄
木製の台に鼻緒を付けた履物。天に畳表を張ったフォーマルな仕様もある。
フォーマルとカジュアルの違い
- 草履(雪駄)=フォーマル
- 下駄=カジュアル
ただし、これはあくまでも基本。履物の仕様や、履く人の性別によってもフォーマル度合いの違いがありますので、次に詳細を記します。
女性の場合
女性の場合、最もフォーマルな履物は草履です。しかし、鼻緒や台のデザインによっては礼装に向かないものもあります。
例えば白、銀、金系の台に金糸銀糸を使った帯地の鼻緒が礼装用としては最もフォーマルとされています。また特に、白鼻緒に畳表の草履は最上級にフォーマルとされています。ただしこの仕様は近年では見れることがほぼありません。(カジュアルには使えない汎用性の低さ、価格、技術者不足などが理由)
草履に関する詳細は別ページにまとめています。
男性の場合
男性にとっては草履よりも雪駄の方がフォーマルで、白鼻緒に畳表の雪駄は男性用の第一礼装です。また下駄は総じてカジュアルとされていますが、白鼻緒に畳表という仕様に限っていえば、下駄も最上級にフォーマルとして扱われ、結婚式などにも着用できます。
下駄の詳細については別ページでまとめています。↓
共通点
男用女用の区別がない
当然、男女ではサイズの違いもあれば、多少のデザインの違いはあるにせよ、男性用の雪駄・女性用のぽっくり下駄のような特殊例を除けば、基本的には男女での違いはありません。例えば、男用として売られているどんな下駄や草履でも、サイズが合っていて着物とマッチしていれば女性が男用のそれを履いても構わないのです。
左右の区別がない
製品にもよりますが、基本的には草履、雪駄、下駄には右足用・左足用の区別がありません。むしろ履く度に敢えて左右を入れ替えることで、かかとの偏った消耗を防ぐことができます。
サイズの決め方が同じ
普段履いている洋装のシューズより5mmほど小さいサイズを選ぶのがポイント。例えば普段が24.5cmなら草履は24.0cmがおすすめ。履いた時にかかとが少しはみ出るくらいが丁度いいサイズです。
お手入れ方法も同じ
痛い鼻緒の修正方法、履き慣らし方などについてもほとんど同じです。詳細は別のページにまとめています。↓↓↓
草履に関する詳細は別ページにまとめています。↓↓↓
下駄については別ページでまとめています。↓↓↓
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