ファスナー、ジッパー、チャックの違い

ファスナー、ジッパー、チャックの違い、由来をまとめました。

ファスナー

ファスナーの正式名称はSlide fastener(スライドファスナー)で、この語源は英語です。

fasten(ファスン)

しっかり留める;~にしがみつく;締める

fastener(ファスナー)

しっかり留めるもの

ジッパー、ジップアップ

ジップアップの語源も英語です。zip(ジップ)とは英語で「ジーッ」とか「ビュー」というファスナーを上げ下げする時の音や速さを表す擬音語です。例えば弾丸が飛ぶ音や布を切り裂く音です。

このZipという言葉を用いたZipper(ジッパー)は、元は商標登録名です。

チャック

チャックの語源は意外にも日本語。1927年、同じく布を開閉する巾着(きんちゃく)のチャクを捩って「チャック印」と命名した商標登録名で販売したのが始まり。

YKKは公式ページで「チャックを英語で書くとChuckではなくChack」(大意)だと言っています。1
商標登録の申請で英語の当て字が必要で、そのように当てたとかでしょうか?そもそも英語圏ではChackという言葉自体をあまり使ってないみたいなんですよね。

Chackという英単語自体は一応存在します。例えば・・・

動詞:馬が頭を突き上げる

乗馬の際、馬が手綱を嫌がって頭を振り上げる動作を表す動詞です。

動詞:大事なフィギュアスケートの演技を放送しない、飛ばす

Michael Chackというスケート選手が銅メダルを取ったのに、プロデューサーはまさか彼がメダルを取るとは思わずに彼の演技を放送しなかったという逸話から、大事な演目を放送しないことを「チャックする」と表現します。2

どちらも日常的な用語とは言えませんし、ファスナーという意味では認識されていません。

また、例えばアニメのパンティ&ストッキングwithガーターベルト(Panty & Stocking with Garterbelt)っていうアニメにはチャックとファスナーというマスコット的なキャラクターが登場します。キャラクターの容姿は明らかにファスナーですが、英語圏の人達は彼らのことを「Chuck & Fastener」と呼んでいます。このアニメは日本の作品ですけど、チャックの英語名は公式でもあくまで「Chuck」です。Chuckという人名は存在しますから、そっちの重きを置いたのかもしれませんが。

各国の呼び名

各国の「ファスナー」の呼び名
国名 呼び方
日本 チャック、ジッパー、ファスナー
英米などの英語圏 zipper(ジッパー)、fastener(ファスナー)
中国語、台湾語、香港語 拉链(Lāliàn, ラーリエン)
フランス fermeture à glissière(フェルメチュア・ア・グリシェール)、Fermeture Éclair(フェルメチュア・エクレア)
ドイツ Reißverschluss(ライスフェアシュルース)
イタリア Cerniera lampo(チェルニエーラ・ランポ)、chiusura lampo(キウズーラ・ランポ)
中米 cierre éclair(シエレ・エクレール)、zíper(ズィパー)、cremallera(クレマイレーラ)、cierre relámpago(シエレ・レランパゴ)、cierre de cremallera(シェレス・デ・クレマレラス)
エスペラント語 zipo(ジーポ)

スペルがほとんど同じで読み方だけ各国で違うのかと思ってたら、全然違った・・・。

出典