「desktop commercial use」の意味とは?(著作権に関する話)
先日、無料で商用利用もOKな筆記体フォントを紹介しましたが、その中には「desktop commercial use」という条件のものがありました。
「一体どういう意味??」と調べてみたのですが、これについて書いている人が全くいなかったので私なりの解釈を書いてみます。でも本音を言えば自信がないし、詳しい人に教えて欲しいくらいなんですよね。。。
まずざっくり書くとこんな感じ。
表記 | 意味 | 解釈 |
---|---|---|
personal & desktop commercial use | 個人利用、デスクトップコマーシャル利用可能 | PCでの創作&商用利用はOK |
Personal & Commercial Use | 個人利用、商用利用可能 | 転売等、極端な使用ではない限り制限無し(でも詳細は各フォントによる) |
personal use | 個人利用可能 | 営利を目的としない、個人的な範囲のみ |
デスクトップライセンスの範囲と定義
私は、desktop commercial useというのは「デスクトップライセンス+商用利用」だと解釈しています。
じゃあデスクトップライセンスとは何かというと、そのフォント(や画像)をPCにインストールして、そのPCでフォントを利用することです。例えばこういう場面。
動画編集ソフト上で、テロップ、字幕等でそのフォントを使う。(そしてその動画をYoutubeにアップロードして収益を得る。)
Photoshopなどでサムネイル画像を作る時にそのフォントを使う。(収益化を目的とするブログでその画像を使用する。)
たぶん、フォントを利用する上で「デスクトップライセンスの適用範囲ってどこまで?」と気になる多くの人はこの辺ではないでしょうか。
じゃあ同人誌みたいな印刷物には利用OKか?
結論からいうと、フォントの権利者にもよるんだろうけど、印刷物にはNG。
例えばMonotypeのデスクトップフォントの商用利用について見てみましょう。この公式ページによるとこういう範囲らしい。各内容に対して、私なりの解釈を添えます。
「商品(対価が発生する販売物)」ではない電子文書であること
YoutubeのサムネイルとかならOK。(そのサムネイル自体に価格を設定して売ってるワケじゃないから)
ネット上での無料の同人誌とかもOK。
無償配布でも実際の紙での印刷物はNG。例えば同人誌で使ったり、ノートとかコップとかに印字して商品化するのはNG。(「電子文書であること」が条件だから)
「フォントソフトウェア」の抽出が不可能な安全なフォーマットで頒布されるものであること
例えば無料の電子文書を配布したとして、その配布を入手した人が「フォントソフトウェア」を抽出出来るならNG。(普通に同人誌作るみたいな形で使用するならまずそんな状況にならないだろうけど)
この項目はちょっと極端な例に釘を差しているんだと思う。
受領者が編集目的で「フォントソフトウェア」を「使用」できる場合には、受領者がお客様の「ライセンスユニット」内の人であること
これは組織内で使用するなら皆で使っていいよ、という話。
例えばYoutube動画を作る会社が、有償でそのフォントのライセンスを持っている場合、その会社の従業員にはフォントを利用する権利がある。(「受領者=Youtubeの動画編集時にフォントを使用する人」が、「ライセンスユニット内の人=ライセンス費用を払った会社内の人」であること)
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