『美味しんぼ』第62話「北海の幸」の感想

1990年8月14日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第62話「北海の幸」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第75話)

あらすじ

昆布と鰹節

岡星良三に新しくできた後輩の宮井タツヤが海原雄山からクビを言い渡された件で、山岡宛に相談の電話がきます。

顛末はこう。
仕舞ってある昆布を宮井が棚から取り出そうとしたところゴキブリが出てきて、棚に保管していた昆布にもかじられた痕跡がありました。宮井の声で駆けつけた雄山は掃除担当の宮井にその場でクビを言い渡し、その日の営業は中止。料理も廃棄され、厨房は徹底的に掃除されました。

アリストテレスの提灯

岡星で食べた利尻のウニをみて、海原雄山の早とちりに気付いた山岡は利尻島へ向かいます。

昆布に空いていた穴は、ウニがかじったものでした。そのことに自ら気づいていた海原雄山も北海道までかけつけ、宮井のクビを取り消します。

アリストテレスの提灯

多くのウニに見られる器官で、ウニの口にあたる。別名の由来は、アリストテレスが自著動物誌 (History of Animals)において、この形状が古代ギリシャ時代のランタンに似ていると紹介したことから。

登場した料理、食材

北海道の昆布

北海道の最北端から時計回りに紹介。

利尻昆布

クセのない香りと強い旨味。主に出汁昆布として使用。
稚内を中心に北海道の北側で穫れる。

羅臼昆布

風味と旨味が強い。主に出汁昆布として使用。
網走よりも東、根室海峡(国後島との間)から泊湾(標津町)にかけて穫れる。

長昆布

生産量が最も多く、佃煮や昆布巻などの加工用で使われる。
広尾から釧路、根室半島にかけて穫れる。(北海道の右下のほう)

日高昆布(三石昆布)

強い磯の香り、控えめな風味と旨味。出汁用から昆布巻まで。
日高・襟裳・広尾で穫れる。(北海道の南の真ん中らへん)

真昆布

上品な香りと旨味。澄んだだしが取れる。
函館から室蘭にかけて穫れる。(北海道の西の入り組んでるところの内側)

ガゴメ昆布

籠のような網目模様があり、粘りが強く、とろろ昆布などに使われる。
北海道の南西から西海岸にかけて穫れる。

標津町といえば、前にレビューしたジョディ・フォスター主演のSF映画『コンタクト』でも思いがけず標津町が出てましたね。

岡星で供された料理

  • 利尻のウニ

感じたこと

礼文島に次いで北に位置する・・・?

山岡は利尻島について「礼文島に次いで日本で1番北に位置する島なんだ」と言っていたんですけど、「あれ?択捉島ちゃうんや?」と疑問に思ったんですが、このアニメは1988年から。この時点は1956年の日ソ共同宣言(当時の首相は鳩山一郎氏)が最新で、ゴルバチョフとの日ソ共同声明の前だったからみたいですね。

久しぶりのツンデレ雄山

ばかもん、お前がおらんで誰が私に茶を淹れる。久しぶりに見れました。

そら宮井からしたらこれ以上嬉しい言葉はないのかもしれませんけど、傍で聞いていれば「謝罪のひとつもないんかいっ!」ってなりますよね。