『美味しんぼ』第119話「カレイとヒラメ」の感想
1992年3月3日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第119話「カレイとヒラメ」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第134話)
あらすじ
公一の第一志望失敗
近城勇に派手な絵柄が欲しいという注文をつける仁木まり子。派手な絵柄が撮れたのはカジキマグロの突きん棒漁 以来。(第113話「カジキの真価」)
そこへ大原社主から呼び出し。
第一志望の大学受験に失敗したショックで、受かった第二志望にも行かないとぐずる大原社主の孫・公一。小泉局長の息子がグレたのを更生させた経緯を知っている大原は、浪人した挙げ句三流大学を出た山岡のような人間でも何とかやっていけるところを見せれば気持ちが変わるのではないかと考えます。(発想が酷い)
小泉局長のグレた息子・紀男が登場する回はこちら↓↓↓
座布団ガレイ
大原家の食卓に出たのはカレイの刺し身。
- ヒラメより味が落ちる
- 値段もヒラメのほうがずっと上
- 社会的にもヒラメのほうが評価が高い
ヒラメとの違いを聞く公一に大原がヒラメの価値の高さを説くと、公一は大学受験と重ね合わせてしまい火に油。しかし山岡はそこでカレイ釣りを思いつきます。
ヒラメとカレイの味比べ
カレイ釣りの派手な絵柄は「世界味巡り」の新企画にも使える踏んだ山岡は、栗田と公一に加え、まり子と近城も連れていき、権兵衛丸で座布団ガレイを釣り上げ、坊主だった公一は釣船からのお土産と分かるように尾ビレを切り取られたイシガレイをもらうことになります。
食べ比べてみると、ヒラメのほうがキメが細かく、身がモチモチしていて、味が濃い。
しかし公一はサラっとしてシャッキリした歯触り、軽くてさっぱりした味が必ずしも劣っているとは限らないと感じ、自身の大学に関する固定観念も他者から植え付けられたものに過ぎないのだと悟り、第二志望の大学へ入学することを決意します。
登場した料理、食材
イシガレイ
ヒラメとカレイを比べるなら、冬のカレイで比べないといけないって士郎は言ってたんですけど、ちょっと気に掛かりました。
というのも、イシガレイの産卵は12月~1月、広く言うと11月~2月頃、そして一般的には魚の旬は産卵の2~3ヶ月前くらいだと言われていることを踏まえるとイシガレイの旬は8月~12月(通説の夏から秋口とも若干合致)なんですが、士郎は3月上旬に美味しいと言っているからです。まぁ、冬はどんな魚も美味しいし、実際に冬と夏でどれくらい味が違うのか比較したことがないので分かりませんが。
また、味の違いについては、ヒラメがアジやイワシなどの小魚を食べるフィッシュイーターなのに対して、カレイはゴカイなどの環虫類、ユムシ、エビ、カニなどの甲殻類を食べることが味の違いに出てると言われてますけど、旬の話と併せてそこらへんの解説を入れてくれたら良かったかなぁ。
感じたこと
やっぱりクリコは酷い
大原社主が「山岡君みたいな人間と比べたら、誰も劣等感を抱かずに済むからな、わははっはは」と言ってる横で口を押さえて笑うクリコ、まじで鬼畜。で、クリコのこの反応は小泉局長の息子・紀男がグレた回でも全く同じだったんですよね。まぁ紀男の回に比べたらまだ大人しい感じですけど。
大原公一の声は草尾毅
草尾毅さんは第45話「ふるさとの唄」でも東北訛りの天野利夫役として出演されています。
釣具関連の描写酷いな
- 普通なら30号~50号(112.5 g~187.5 g)のオモリを使うであろう船釣りでクリコもまり子もオーバーヘッドキャスト
- スピニングリールの巻き方が逆のシーンがある
- 最後の写真選びのシーンではベイトリールに変わってるけどハンドル付いてない
- しかもその写真で山岡が釣ってるのはヒラメ
1番許せなかったのは帰りのクーラーボックスを電車の座席に乗せてることです。クーラーボックスは地べたや甲板で汚れてるのに、それを座席に乗せるなんて・・・公一の躾がなっとらん!
写真選びで恋の火花再び
クリコをフォローする近城、クリコと近城とバトルするまり子。この雰囲気は第108話「辛し明太子」以来でしょうか?
昔は(いい歳した大人が・・・)って思ってたんですけど、いざ自分が歳を取ってみると、精神的には結局みんないつまで経っても子供なんですよねー。でも人間はそれでいいんですよ。
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