映画『グリーンブック』の感想(アカデミー賞作品)
アメリカの伝記映画『グリーンブック』(2018年)を観ました。結論からいうとめっちゃ良かった。
ストーリーや演技もさることながら、脚本を手掛けているのは主人公のモデルになった人物の息子、つまり息子が父の伝記を書いているので、その熱や愛情が伝わってくるんです。ネタバレ無しのみの感想にしておきます。
概要
タイトル | 原題 | 初公開日 | ジャンル | 時間 | 国 | rating | 制作費 | 売上 | 監督 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
グリーンブック | Green Book | 2018年9月11日 | 伝記映画 | 130分 | アメリカ | G | 2300万ドル | 3億1884万9272ドル | ピーター・ファレリー |
あらすじ
主人公はイタリア系アメリカ人のトニー・ヴァレロンガ。
彼はドン"ドクター"シャーリーというジャマイカ系アメリカ人のクラシック・ジャズピアニストの運転手兼ボディガードとして雇われ、2人は黒人差別の激しいアメリカ最南部を回るコンサートツアーを回ることになります。1962年にあった実際の出来事。
そして南部を回るにあたって、彼はレコード会社から「グリーンブック」という1冊の本を手渡されます。それは、自動車で旅行するアフリカ系アメリカ人を対象として発行されていた旅行ガイドブックでした。
ネタバレ無しの感想
大塚芳忠さん、諏訪部順一さんの吹替版が超オススメ
主人公トニー・リップの吹き替え担当は大塚芳忠さんなんですが、これがもう最高にドンピシャなんです。そしてドン・シャーリー役の諏訪部順一さんといえば個人的には『四畳半神話大系』の城ヶ崎先輩。
個人的な話、これを観る直前にゴールデンカムイを見終えていたので「鶴見中尉ロス」もあり、やっぱり芳忠さんの声が聞きたかった。実際、後から字幕版を観てもどうもしっくりこなかった。私はどちらかと言えば字幕を優先するタイプですが、これの吹き替え版は本当にオススメです。
ここが見どころ
- アメリカにおける黒人差別の過酷さと根深さ
- イタリア系アメリカ人の家族愛、嫁の可愛さ
- 口のうまいトニーとそれをたしなめるドン・シャーリー
- 良質な音楽と演奏
正直言って、展開は平凡
正直、展開は見えやすくて「次はこういうパターンかな」と想定でき得るものが大体当てはまるような進行具合なので、良い意味での驚きとかは得られなかった。
でもそのお陰か、全体の流れとしてテンポが良く、退屈せずに見ることができました。戦争映画みたいに予備知識が必要というわけでもないですし。
一応Prime videoでのレーティングはG(特に規制なし)なんですが、7歳の子供に見せられるかというちょっと悩む。でも自分の子供なら10歳過ぎたらまぁ良いかなぁと思いましたし、家族でも一緒に観て楽しむことができる作品だと感じました。(親御さんの教育方針にもよりますけど)
難しいテーマを上手に取り上げてくれた
一歩間違えると茶化した話になったり、ただ重苦しいだけの話になったり、人種差別問題というのは扱うのが難しいテーマですが、この作品は問題をしっかりと訴えつつ軽快さも失わない、バランスの良い作品でした。
(おこがましい話ですが、)何回でも観たいとか、伝説級かというとまた違う作品ではありますが、知人にもオススメしたい作品の1つであることは確かです。
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