『美味しんぼ』第52話「ぼけとつっこみ」の感想

2021年6月5日

1990年4月24日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第52話「ぼけとつっこみ」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第65話)

あらすじ

山坂すべっ太・ころん太の解散

快楽亭ブラックから寄席に招待された山岡らは浅草演芸ホールへ。ブラックは時蕎麦を披露。ブラックの紹介で、山岡らは大柄のすべっ太、小柄のころん太と「鯛ふじ」で食事をすることになりますが、その席ですべっ太は「コンビの人気はすべて自分のお陰」と豪語し、宣言します。

ジェフ・ラーソンも弟子入りした大不二清兵衛の店「鯛ふじ」については第19話を参照。

柳川鍋とドジョウとゴボウ

ところが、誰と組んでも上手くいかず、口の悪いすべっ太は人気が急降下。ころん太も温和すぎる人柄で1人漫才もぱっとしません。

山岡はすべっ太をドジョウ料理店「飯田屋」に連れていき、柳川鍋を食べさせます。ドジョウもゴボウも、味覚の世界で一本立ちできるスターではないということを突きつけると、すべっ太は瞬時にしてそれを自分達コンビと重ね合わせてすべてを悟ります。

コンビ復活

一行がその足で浅草演芸ホールに向かうと、ころん太は観客から野次を浴びせられていました。
すべっ太はころん太の横に並び立ち、観客を諫めるとめくりにすべっ太の名前を書き足して、ころん太に詫びます。

登場した料理、食材

「鯛ふじ」の料理

  • 鯛の兜焼き

どぜう「飯田屋」の料理

どじょうの塩焼き

頭を取って開いたどじょうを塩焼きにしたもの。さっぱり素朴でぱりっとしていて香ばしい。しかしそれ止まりで、灰汁も強い。

泥鰌鍋

あっさりしていてそれなりに楽しめるが、格別な旨味はなく、むしろドジョウの泥臭さや野暮ったさを再確認する。

柳川鍋

ごぼうも単体では灰汁が強く野暮ったい味だが、ドジョウと出会うことでその美味しさが際立ち、ドジョウもまた美味しくなる。

感じたこと

山坂すべっ太ころん太のモデル

声を聞いた瞬間「本物や」と感じて調べてみると、担当声優は実際のお笑い芸人でした。おぼん・こぼんさんです。

おぼん・こぼん

トービックおよび漫才協会に所属する日本のお笑いコンビ。1965年コンビ結成。コンビ名の由来は、「大きいボンボン」と「小さいボンボン」。

声の迫力が凄い。じゃりン子チエで西川のりおさんが竹本 テツを演じていたのと同じように、お笑いの人が声優をやった時の迫力って独特な緊張感、躍動感、繊細さがあってすごく好きなんですよね。

静かに横に立つすべっ太

この10秒ほどの静寂になんとも言えない感情がこみ上げました。このアニメの名シーンの1つです。