『美味しんぼ』第109話「恥ずかしい料理」の感想

1991年12月10日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第109話「恥ずかしい料理」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第124話)

あらすじ

美男美女の教一と季子

ゆう子の同級生・季子とフィアンセの教一が東西新聞社を訪ね、山岡と合わせて4人で食事へ。

2人とも顔立ちが良く、誰もが振り向くほど。
しかし2人にはそれぞれ同じ悩みがありました。2人とも親が社長だと知ってはいるもののどちらもしがない会社で、それ言えずにお互い自分は裕福な相手に相応しくないと思い悩んでいました。

朝井季子(あさいとしこ)

栗田ゆう子の同級生。美女。
給食弁当屋、朝井食品の社長の娘で、自身も弁当詰めを手伝っている。

好物はバター醤油まぶしご飯

石本教一(いしもときょういち)

朝井季子の婚約相手。美男。
石本建設の社長の息子。自身も現場監督として工事現場で働き、夜になれば現場事務所で作業員とも酒を飲む。

好物はソースとライスを混ぜたソーライス

2人の悩みを知り、「最高にお似合いのカップルだ」と笑う山岡。
文化部員に恥ずかしい料理を募ったところ次第に盛り上がり、恥ずかしい食べ物コンテストに発展します。

恥ずかしい食べ物コンテスト

東西新聞社寮で開かれたコンテストには大原社主、小泉局長も参加し、人には言えないけど、自慢ができる恥ずかしい食べ物を皆で食べることになり、最後の料理として季子と教一の好物が出されます。

恥ずかしい思いに耐えられず裸足で外に飛び出した季子を教一は追いかけ、お互いに自分たちがただの男女であることを認め合うと、それを見ていた東西新聞社員らは2人を祝福します。

登場した料理、食材

文化部員が話し合った恥ずかしい食べ物

饅頭の薄皮

富井副部長の好物。
表面のツヤツヤした薄皮だけをめくって食べる。

梅干しの天神様

谷村部長の好物。
梅干しの種を割った中身。

鮭の缶詰の骨

田畑の好物。
柔らかく、サクサクしている。

鮭皮と猫まんま

文化部員の好物。
鮭の皮をこんがりと焼いてご飯の上に乗せて味噌汁を掛けたもの。

恥ずかしい食べ物コンテストに登場した料理

トンカツの衣

富井副部長の好物。
衣だけを食べ、肉は細切りにしてキャベツと炒めて味噌味にする。

何でも焼き

田畑の好物。
倹約家の母のレシピ。野菜の煮物の残り、かき揚げ、おひたし、肉じゃがの残りなど何でもかんでも細く切って小麦粉で溶いてフライパンでまとめて焼く。何でも焼きが残ったら、その残り物も次の何でも焼きの具材となる。

パンの耳から作る自家製ラスク

文化部員の好物。
パン屋で食パンの耳だけを集めた袋詰めを20,30円で買い、油で揚げて砂糖をまぶしたおやつ。

大福茶漬け

文化部員の好物。
ご飯の上に大福を乗せ、お茶をかけて大福を潰す。御萩と御汁粉が同時に楽しめるデザート。

鮭缶醤油マヨ

文化部員の好物。
鮭缶にマヨネーズと醤油をかけてよくかき混ぜる。

牛乳カステラ

小泉局長の好物。
カステラをちぎって牛乳の中に入れて食べる。

冷や飯の湯漬けと目刺

大原社主の好物。
うちに出入りしていた植木屋の職人から貰った目刺を焚き火で焼き、冷や飯の上に乗せて熱湯をかける。これを食べたいがために、炊きたてのご飯をわざわざ冷蔵庫で冷やして母に叱られた。
山岡や栗田から見ると全く恥ずかしくない料理だったため、育ちの違いを指摘される。

バター醤油まぶしご飯

季子の好物。
熱々のご飯の上にバターを乗せ、醤油を回しかけたもの。

ソーライス

教一の好物。
ご飯にウスターソースを回しかけたもの。

感じたこと

鈴木園子&諸伏高明

朝井季子と石本教一と演じている声優は、松井菜桜子さんと速水奨さん。
このお二人は名探偵コナンでも共演されていて、所轄のコウメイ刑事こと諸伏高明と、鈴木財閥の鈴木園子。

他の共演作はこちら。↓

(作中のエンドクレジットには松井菜穂子とありましたが詳細は不明)

大原社主の冷蔵庫の使い方がエグい

72歳前後の大原社主が子供の頃に冷蔵庫で炊きたての御飯を冷やしたというエピソード。

放送時1990年頃から60年ほど前ということは、1930年頃。
1918年に家庭用電気式冷蔵庫が開発されてアメリカで普及し始め、日本では1923年にアメリカのGE社から導入し、家庭用に至っては1930年に登場。それでも騒音や故障から旧来の氷式やガス式(アンモニア蒸発式)が共存していた時代。

方式は不明ですが、その頃に冷蔵庫が使えたというんですから、いかにボンボンか分かりますよね。どうせなら目刺じゃなくて、もっとボンボンぶりのぶっ飛んだ食材にしてほしかった(笑)

思ったより恥ずかしくないと思ってしまった

饅頭の薄皮

恥ずかしくはない。トミーの気持ちも分からんでもない。

梅干しの天神様

恥ずかしさはない。ただ面倒で、面倒な割に美味しくない。

鮭の缶詰の骨

恥ずかしくはない。わからんでもない。

鮭皮と猫まんま

行儀悪いのは分かるけど、普通に美味しいやろ。ちなみにご飯に味噌汁を掛けるんじゃなくて味噌汁にご飯を落とす派。

トンカツの衣

豚肉を2回も加熱したらパサパサになる。
バッター液(薄力粉と溶き卵と水を事前に混ぜたもの)で揚げたら衣が分離するはほとんどないし、トミーはまず揚げ方・衣の付け方を改善すべき。

何でも焼き

これは確かに恥ずかしくて言いにくい。ただ組み合わせ次第で美味しいなら、日本版のキッシュやフリッタータやと思えば或いは・・・まぁ具材によるな。

パンの耳から作る自家製ラスク

お小遣いも貰えない貧乏な小学校時代、近所の先輩がよくやってて憧れて真似してた。美味しいし、恥ずかしくもない。

大福茶漬け

やったことはないけど、ご飯とかお湯の量が多くないとぬるくならん?そこまで恥ずかしいとは思わんけど、魅力を感じん。

鮭缶醤油マヨ

恥ずかしくはないけど、美味しくなさそう。マヨネーズだけのほうが美味しいと思う。

牛乳カステラ

いつも口の中でやってますけど何か?

冷や飯の湯漬けと目刺

冷えたのを1回洗ってヌメリを取るっていうなら話は分かるけど、そうじゃないならアツご飯のほうが美味しいんちゃうん?

ソーライス

やったことあるけど別に美味しくないし、恥ずかしい。

バター醤油まぶしご飯

めっちゃ好き。しかもバターのお陰か、なぜかソーライスほど恥ずかしくはない。

これが育ちの悪さってやつか・・・。皆さんにはそういう料理ってありますか?

シナリオに違和感

お互い「こんなものが好きだなんて言えない」と思っているのに、わざわざコンテストに出てその料理を紹介した挙げ句、恥ずかしくなって社員寮を飛び出すという流れはさすがに無理がありませんかね。