コケリウム、室内での栽培が簡単なコケ

太陽光や水分が少ない室内でも育てやすいコケをピックアップ。

室内で簡単とは?

まず「室内で簡単」を定義しておきます。

乾燥に強いコケ

なるべく水やりの頻度が少なくても済む種類。水が少なくても枯れにくい種類・縮れにくい種類。

フタ無しでも育てられるコケ

特別な装置や設備が不要で、タッパーウェアみたいな簡単な容器さえあれば育てられる種類。

特別な照明が不要で日陰でも育つコケ

そもそもコケは基本的に日陰を好みますが、弱すぎると徒長気味になるコケもあります。ここでは光が弱くても徒長しにくい種類を選別します。

一覧

コケの種類と特徴一覧
名前乾燥湿気日向日陰育てやすさ生長特徴
ハイゴケ早い地面を這って伸びる、乾燥好き、環境オールマイティー、冬に紅葉して黄金色になる、貧乏ゴケとも呼ばれる
ホソバオキナゴケ遅い適度な湿気と乾燥・通風を好む、水には弱い、翁の白髪が由来、寺院や苔庭で人気、盆栽の下草として「ヤマゴケ」と呼ばれる場合もある
フデゴケ超遅い成長が非常に遅い、仮根と茎がしっかりしている
カモジゴケ普通乾燥には強いが湿度の高い土と明るい日陰を好む、流通少ない
タチゴケ普通スギゴケの一種だがスギゴケより室内向き、乾燥にも強い
タマゴケ普通暑さに弱く半日陰や日陰を好む、コケリウムで可愛いと人気
シッポゴケ普通背が高い、明るい日陰を好む
ヒノキゴケ早いヒノキの苗に似ている

ハイゴケ

コケリウムに使われるコケ類の中でも「1番しぶとい部類」コケです。
私の場合、コケリウムを始めるにあたって、「1番枯れにくそう」という理由で初めて買った苔がハイゴケでした。でも結果としては後悔しています。その理由などを箇条書きにします。

  • 日当たりが良ければ室内でもギリギリ育成できるけど、ある程度強い日光・通風を好む。

  • 水没や過湿は嫌い、密閉&過湿ではカビやすい。でもテラリウムでも過湿さけ避ければ育成は可能。土さえしっかりと湿っていれば、上から霧吹きをしなくてもしっかりと潤いを保つし、水やりは少なくても大丈夫。

  • 水中化も一応可能。

  • 名前の由来通り、這うように育つので立体感が無いのであんまり可愛くない。(でも緑は鮮やかで綺麗)

  • ただし、屋外とは違いテラリウムでは上に伸びやすいのである程度の立体感は出る。

  • 乾燥すると急にみすぼらしくなる。

  • 他のコケを買ったら混入していることが多いので、上記の理由も併せると「わざわざ買うのもなぁ」と思った。大量に欲しいなら別として、他のコケを買ってるうちに結構集められると思う。

ホソバオキナゴケ

買って思った「そうそう!こういうのを求めてた!」感が凄い。密生した表面がスベスベしていて、芝生や草原を思わせる緑色とテクスチャーがあって美しい。

  • ある程度の直射日光にも耐えることができるので苔庭や盆栽でも使われる。盆栽界隈では「ヤマゴケ」と呼ばれている。

  • 乾燥に強く、水没や過湿には弱い。つまり水やりが少なくても良い。しかも表面が湿る程度の水やりで大丈夫。むしろ仮根までベチョベチョになることは避けるべき。

  • 環境が変化しても見た目が変わりにくい。安定した容姿を保てる点はメリット。

  • 株同士のまとまりがよく、移植がしやすい。

フデゴケ

こちらもホソバオキナゴケと同様に、草原感があって美しい。

  • 日陰を好むが、直射日光が当たる場所でも生きられるため、寺院の苔庭でも使われる。

  • 通風と適度な湿気を好む。むしろ過湿は避けるべき。

  • 成長速度が遅い。手入れが楽とも言えるし、育成に根気がいるとも言える。

  • マキゴケでは仮根まで使うとカビが生えやすいので、先端の緑色の部分だけを使った方が良い。

  • 株同士のまとまりがよく、移植がしやすい。

  • 光量が不足すると、くすんだ緑色になってしまうので注意が必要。

カモジゴケ

シッポゴケの仲間です。でもシッポゴケと呼ばれている他の一般的な種類よりもコケリウム向きです。

  • 日向でも耐えられるため、苔庭でも使われる。

  • どちらかと言えば湿気を好むが、他のシッポゴケに比べて乾燥に強い。土さえ湿っていればいいという点はハイゴケと似てるかも。

  • 紅葉との色の相性も良い。

  • 株同士のまとまりがよく、移植がしやすい。

タチゴケ

いくつか種類があります。

  • チヂレタチゴケ
  • ナミガタタチゴケ
  • ヒメタチゴケ
  • ヤクシマタチゴケ
  • ムツタチゴケ

タチゴケはスギゴケの仲間ですが、普通のスギゴケよりもコケリウムに適した種類です。

  • スギゴケの仲間だけど、日陰に強い。

  • 乾燥に強い点や過湿が苦手な点はスギゴケと同じ。

  • スギゴケより背丈が短いので頭が垂れないので、剪定の必要がない。

  • 胞子体や朔(さく)の見た目、色合いなどもスギゴケと似ている。

  • 総合的に、室内版のスギゴケという印象。

タマゴケ

コケリウムといえばタマゴケというくらいの代表格。と思っているのは私だけでしょうか?
先端に球体を付けたような胞子体・朔の形が独特で可愛らしく、これがタマゴケの名前の由来です。

  • 半日陰から日陰を好む。

  • 通風・適度な湿気を好む。密閉容器でも育つけど蒸れには弱い。この点はカモジゴケやタチゴケと似ているけど、ちょっとだけ乾燥と過湿にデリケートな印象。

  • 暑さにも寒さにも弱いので、室内と言えど空調の効かない場所では育てにくい。

シッポゴケ

上で紹介したカモジゴケと同じグループのコケが「シッポゴケ」という一般名称で流通しています。なので、同じ「シッポゴケ」という商品名でも同定すれば違う種類の可能性もあります。コケは見た目がそっくりでも種類違うことが多いので、こういうことはシッポゴケに限った話ではありませんが。

  • 明るい日陰を好む。

  • 通風・湿気を好み、近類のカモジゴケよりも乾燥に弱い。環境変化で枯れやすい。

  • カモジゴケに比べて茎が太くて1.5倍ほど背が高い。なので手前と奥にカモジゴケとシッポゴケを置くことで奥行き感をもたせることも可能。

  • 総合的に「デリケートなカモジゴケ」という印象。

ヒノキゴケ

シッポゴケ・タマゴケに並んでテラリウムでは人気の種類です。

  • 半日陰の明るい場所を好む。

  • 乾燥には弱く、湿気には強い。水中化も可能なので汎用性も高い。

  • 葉はフワフワしていてボリュームと柔らかさがあり、他のコケに比べて明るい緑色をしていて映えがあり、背丈があるのでアクセントとしても使いやすい。

  • 増やし方は茎伏せ(先端を切って寝かせて茎から新芽が出るのを待つ方法)がオススメ。

  • 乾燥しすぎると先端が少しちじれる。

他の種類も含めた一覧はこちらでまとめています。↓↓↓