『美味しんぼ』第23話「うどんの腰」の感想

2020年2月25日

1989年6月5日放送、アニメ版の『美味しんぼ』第23話「うどんの腰」をアマゾンプライムビデオで観ました。(美味しんぼTVシリーズ第30話)

あらすじ

大谷、大山、大馬

山岡たちは谷村部長からプレゼントされたチケットで千秋楽を観戦し、高山部屋の横綱・若吉葉の全勝優勝を応援します。

若吉葉については第14話参照↓

帰りに山岡が昔から知っている力屋といううどん屋へ行くと店は寂れていて、相撲取りのような体格だった親父さんの権兵衛も痩せていました。近所にヤクザ(反社会的勢力)の事務所が出来て、構成員が取っ替え引っ替え店に来たために一般客が遠のいたと言います。山岡たちも絡まれますが、七味唐辛子を撒いて逃げ切ります。

逃げ切った橋には遺書を残して身投げしようとしている大谷がいて、山岡が制止に入ります。後日、大谷は新聞社を訪れて、相撲部屋を辞めて就職する運びとなったことを山岡たちに報告していると大山と大馬と合流。3人ともそれぞれに理由があってスポーツを引退する身でした。

大谷

横綱 若吉葉のいる高山部屋の力士。勝ち星が得られずに引退する。

大山

柔道の重量級の選手。谷村部長の大学時代の後輩。腰を傷めて引退する。

大馬

腰骨を傷めてしまったため、プロレスラーを引退する。

チカラはあるけど職がない三銃士。

力屋の用心棒

山岡は3人に力屋を斡旋します。格闘派の3人とあって店は治安を取り戻し、店はまた繁盛し、親父さんの身体もふっくらと元に戻ります。

登場した料理、食材

うどん

小麦粉に水と塩を加えて練ると、トリアジンとグルテニンという2つのタンパク質が結合してグルテンを形成されて、これがうどんの歯ごたえになります。

感じたこと

強力粉と薄力粉の違い

これについてもうちょっと詳しく触れて欲しかったなーと思いました。最近、ためしてガッテンでもグルテンの性質について面白い話を見かけましてね。

例えばうどん、お好み焼きはモチモチのほうが美味しい。これにはグルテンが必要です。一方、カステラを作る時はグルテンがあるとふんわりと柔らかく仕上がらない。ケーキのスポンジもそうですよね。

小麦粉はタンパク質(≒グルテン)の含有率に応じた分類をしています。強力粉、中力粉、薄力粉と。これらの違いはそもそも使用している小麦粉の品種を使い分けることでもコントロールしているようですが、それでもカステラなどに使う小麦粉は挽きたての粉を特殊な方法で加熱してグルテンを更に出来にくくしています。単に数ヶ月放置してもグルテンを弱めることもできますが、昔はオーブンの上で寝かしたほうが美味しくなるという経験則でこの熟成の時間短縮がおこなわれていたそうな。

自宅ならフライパンで乾煎りするだけで数分でそれに似た効果を得られます。ただし乾煎りしても長時間放置するとまたグルテンができやすくなります。薄力粉で10分で作れるうどんも含めて、詳しくは下記リンクに載っています。